フォト&ムービーレポート

「ゼロから企画したフィールドワークを行いました」(国際教養コース)


12月下旬、1年3組(国際教養コース)の13名は「地元⇆世界」をテーマに、ゼロから自分たちで企画したフィールドワークを実施しました。1月8日、取材成果の報告が座談会の形式で行われました。生徒たちは取材メモを持ち寄り、互いに質問し合うなどして、貴重な経験を共有しました。

A班5名は「労働を通した地域と海外の繋がり」をテーマに、弥富市のスーパーやまひこ様を訪れました。店舗の担当者の方や技能実習生のニナさんに取材し、実際にニナさんが鮮魚コーナーで技術を習得している様子を見学させてもらいました。企画当初は実習生の方にアプローチする手段がなく困っていましたが、名東区で外国人の方々の受け容れの監理・支援をされている三愛友好交流協同組合さんの力をお借りすることができ、今回の調査活動が実現しました。取材成果だけでなく、人と人との繋がりを実感することができました。

B班4名は「企業を起業するまでの過程」をテーマに、ゼロから事業をスタートさせた方々を取材しました。メンバーはSTATION Ai(昨秋に鶴舞に新設のスタートアップ支援機関)やJICA中部のイベントに参加し、事業を立ち上げた方々から多種多様なお話を伺いました。その中で、特に興味を抱いた学生起業家谷口美愛社長に直接取材することができました。ほぼ同世代で会社を立ち上げた谷口社長のお話を伺うことで、起業の難しさや達成感をよりリアルに追体験できたようです。

C班4名は「国際貢献とその人材育成」をテーマに、かつて東ティモールなどの途上国で医療活動を行い、現在は名古屋市立大学で国際貢献人材の育成にあたられている樋口倫代教授のもとを訪れました。樋口教授はモニターに実際の写真を映し、現地医療の実態や難しさなどを臨場感たっぷりに説明して下さいました。メンバーそれぞれに突き刺さったお話があったようで、座談会では樋口先生の体験談をまるで自身の経験のように生き生きと語ってくれました。

今回の一連の活動は、愛知学院大学総合政策学部で大学生のフィールドワークを長年指導されている鈴木佳代先生のご指導を仰ぎ行われました。鈴木先生には10月に本校にお越しいただき、アポの取り方や依頼書の書き方、質問の考え方など、フィールドワーク全般に関する実践的な講義を行っていただきました。また、鈴木先生は各班の個別の相談事にも乗って下さいました。本コースでは引き続き鈴木先生のアドバイスを受け、2月には調査の成果をまとめた発表会を予定しています。

今回の活動の裏側には、取材依頼先に電話をかける練習をしたり、相手の反応を想像しながら質問を考えたりといった目立たない努力もありました。また、一連の活動を通して、生徒たちは人と人との繋がりを実感することができました。このように、地道な努力を重ねて「人の輪」を広げていくことこそ、グローバル人材への第一歩なのではないでしょうか。

今回のフィールドワークにご協力・ご支援くださった皆様方に、この場を借りて感謝申し上げます。